パティオ池鯉鮒が「地域創造大賞」

地域に根差した文化の拠点目指す

【さらなる発展を語る加藤理事長㊧と小嶋事務局長】

 地域文化の拠点として2000年に開館したパティオ池鯉鮒(知立市文化会館)。20周年を迎えた昨年度、一般財団法人地域創造(東京)主催「地域創造大賞(総務大臣賞)」を受賞しました。

 「開館20周年の年に受賞できてうれしい。利用してくださった皆さまのおかげです。本年度から策定された市文化芸術推進基本計画に恥じないよう、今後も市の文化の拠点として努めていきたい」と、受賞の喜びを話す同館指定管理者の一般財団法人ちりゅう芸術創造協会・加藤達理事長。
 同賞は、創造的で文化的な表現活動のための環境づくりに功績のあった公立文化施設を対象にし、04年に創設。同館は県内7番目の受賞です。
 「知立の山車文楽・からくり」の保存継承の支援や、市内の教育機関へ出向いての音楽公演など、文化拠点としての活動が評価されました。
 「地域にねざす したしみと にぎわいの会館」をキャッチフレーズに、2000年に開館。ホールボランティアや地域住民との共同企画・事業、中高生ボランティアの参加などにも積極的です。
 本年度は、開館時に創刊し、67号目となる情報誌をリニューアルした他、子どもの文化芸術体験を支援する「私のあしながおじさんプロジェクト」を開始。2年目となる知立の山車文楽新作プロジェクトも進行中です。
 小嶋徳雄事務局長は「市民が参加できる企画に取り組むと同時に、伝統芸能に対する理解も深めていきたい」と目標を掲げます。

私のあしながおじさん 文化芸術体験を支援

 地域の未来を担う子どもたちの文化芸術体験を支援する「私のあしながおじさんプロジェクトFor Familyin知立」への寄付を募っています。
 地元の企業・団体・個人からの寄付金で「ひとり親家庭」「就学援助制度」を受けている家庭に公演チケットをプレゼントする取り組み。対象の子どもは保護者と一緒に鑑賞し、コミュニケーションを深め、知立への愛着や誇りを深めてもらいたいという期待が込められています。
 同館の担当者は「大人になったらこの地域を担ってほしいと願う知立の未来のための〝種まき〟になればと思っています。ぜひご支援いただければ」と寄付を呼び掛けます。
 対象家族は10月から来年3月までの演劇、音楽、落語の3公演のいずれかが鑑賞でき、支援者には、鑑賞した子どもたちの感想などが届きます。応募期間は7月31日まで。寄付金は1口1万円。同館窓口や郵送などで申し込み。

知立くらしのニュース2021.05.28掲載

  

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