知立初開催の「高校生議会」で生き生きと発表
市議と協議し政策提言
市内3高校の生徒が議員となって議会を体験する「高校生議会」が8月6日、市役所本会議場などで行われました。知立では初めての開催。知立高、知立東高、山本学園情報文化専門学校高等課程の代表生徒17人が出席し、質問内容を政策提言にまとめました。永田起也議長は「高校生の行動力、積極性など議員らにも刺激になった」と話しました。
市政への関心を高めてもらおうと市議会が主催。質問だけにとどまらず、高校生と市議とで協議しながら、政策提言にまとめるまでの一連の流れを知ってもらうのも目的です。
質問内容は、知立高が「LGBTの生徒に対する対応について」、山本学園が「知立の交通整備」、知立東高が「市内の子どもたちの縦のつながりと教育について」。学校ごとでつくった委員会では、代表質問の内容を深掘りし、政策提言案として練り上げ、各委員長が結果を報告しました。
知立高の江﨑麻弥委員長は、小学生から講演会などでLGBTへの理解を深める他、高齢者や障害者らとも触れ合う人権の尊重を意識する取り組み、男子トイレの個室化、制服の廃止などを報告。
山本学園の佐々木瞭多委員長は、同校3号館近くの県道の横断歩道へ歩行者信号機の設置を提言に挙げ、条件やイメージ写真なども追加しました。
知立東高の鈴木彩渚委員長は、市内にある学習スペースを高校生に周知、縦のつながりとして学童施設などで勉強を教えるなどを提案し、将来、教師志望者の体験にもなると発表。その他、子どもたち主催のイベント、外国人との交流なども挙げました。
「高校生の生き生きとした発言も内容もとても良く、知立のまちを考えたテーマにも感心した」と市議会モニターとして傍聴した下阪将三さん。
知立東高の鈴木委員長は「情報収集をみんなで頑張りました。要点をまとめるのも大変でしたがとてもやりがいがあり、日常でも視野を広く持つのが大切だと改めて感じました」と話しました。
神谷文明副議長は「生徒らの提言は議会でも協議し、今後の市の取り組みの一考にしたい」と講評しました。
山本学園陳情書提出
高校生議会で指摘の歩行者信号機設置へ
山本学園情報文化専門学校高等課程の男子部生徒会の佐々木瞭多会長と、女子部の近藤希海副会長が、高校生議会でまとめた提言案「歩行者信号機設置を求める陳情書」を8月25日、市議会に提出しました=写真。
信号機設置を求めた場所は、同校3号館南西の県道上の横断歩道。同所は、中高生の通学路でもあり、弘法さんの縁日では高齢者も多く利用、これまでに事故が起きていることなどを指摘。地域住民も設置を願っています。
陳情項目には交流量の調査、歩行者信号機とともに、信号予告灯の設置などを挙げ、市議会から安城署への提出を要望しました。9月の議会で審査される予定です。
近藤副会長は「議員と話すことができ、貴重な体験になった。一緒に活動したのも楽しかった」。佐々木会長は「普段感じていることを議員にぶつけることができ、まちづくりへの考え方が大きく変わった」と充実感をにじませました。
知立くらしのニュース 2021.9.10掲載