安城市の写真愛好家がクモの写真集を制作
「小さな命の生きざま感じて」
「クモの一生懸命生きる姿、写真の面白さが伝われば」―。安城市の写真愛好家・大屋則雄さん(72)が、写真集「蜘蛛の不思議な命 地球の片隅に魅入る記録」を制作しました。
自宅の庭で見つけたクモの生命力に引かれ、10年間撮りためた数千枚の中から58枚を厳選。「たくましく生きるクモの、毎年繰り広げられる不思議な光景に、これは写し止めなければと夢中でした」と振り返り、「小さな命の生きざまを感じてもらいたい」と話します。
大屋さんは定年を機にカメラを始め、写真家鶴田郁夫さんの講座で腕を磨きました。2019年からは鶴田さんが指導する市内の写真愛好グループ「フォトjoy」に所属。撮影技術や知識、表現の幅を広げてきました。
会員の高齢化に伴い、昨年12月にフォトjoyが解散。「写真の楽しさを教えてくれた鶴田先生に、これまで学んだ成果を見せたい」という思いから写真集を制作しました。
身近にいるジョロウグモやオニグモをじっくり観察。「被写体に踏み込むことが大切」という教えから、クモの生態を調べ、捕食の様子や脱皮シーンを撮影。卵のうからふ化したばかりの子グモの集団や交接の場面など、1年に1度しかない瞬間も捉えています。
クモの巣の幾何学模様もユニークに表現。「記録性があってアート性もある写真集に仕上がった」と話しています。 B5判、前後編の2分冊で各30㌻。販売はしていませんが、安城市図書情報館(アンフォーレ)で閲覧できます。
〈安城ホームニュース2022年2月11日号掲載〉