“紫のじゅうたん”再生に奔走

ズームアップぴーぷる
八橋旧跡保存会会長
平澤 信幸さん

 

 「『いい花を咲かせたい』。会員みんなの思いです」。1954(昭和29)年に発足した保存会十代目の会長。八橋かきつばた園の池や庭園を整備しています。
 元中学校長。11年前に区長を務め、保存会へ。「平安時代から伝わるこのカキツバタに携われるだけでも誇り」と笑顔。
 会長になって5年目。前年の2017年に全ての池のカキツバタが枯れる事態となり、現在も再生に奮闘。専門家のアドバイスを仰ぎ「悪さする菌が分かったのは大きな成果」と実感しながらも「完全に戻らない原因は他にもある」と究明に奔走しています。
 会員の高齢化も課題。地元の子どもたちに愛着心を持ってもらおうと、作業の体験を小中学校に提案。スタートする矢先にコロナ禍となり、「受け継がれてきたことを伝えるのも役目。実現できれば」と期待します。
 オリジナルの茶わんや昨年発刊した冊子『三河国八橋』を販売し、再生資金に。「いつかは庭園を〝紫のじゅうたん〟に戻したいとみんなで頑張っています。努力が実る日が来ると信じて」

 史跡八橋かきつばたまつりは22日~5月17日、八橋かきつばた園(無量壽寺)で開催。茶会やフォトコンテストなど行事も開かれます。問い合わせは市観光協会へ。

知立くらしのニュース2022.4.22掲載

関連記事一覧