女性の輝き応援します

ひたむきに、力強く、生き生きと、輝く笑顔の
刈谷の女性4人を紹介します。

ベテラン保育士が丁寧に

「こどもの遊び場」代表 岡本紀代子さん 

 「少しの時間、子ども預かってほしい」「誰に預けたらいいか分からない」「子育ての相談がしたい」―。幼い子を抱える親たちの声に応えたいと、岡本紀代子さん=刈谷市南桜町=は昨年10月、認可外保育施設「一時預かり専門 こどもの遊び場」を設立しました。

 
 保育士歴23年。市内の保育園に臨時職員として勤務しながら、毎週金・土曜と祝日に恩田町の一軒家で開くアットホームな保育施設を運営。生後6カ月~小学6年が対象で定員5人。長年保育に携わり多くの子どもを見てきた保育士6人が、「その子らしく過ごすことを一番に考える保育」と向き合っています。


 「外出規制などで、子育て中の親子は孤立しがち」と岡本さん。「どんな理由であっても、他人に預けることに不安や後ろめたさを感じる人も少なくない」と理解する一方で、問い合わせやリピーターが増え、「必要とされている」と実感。4月からは「一時預かり専門 ほいくのおうち」と名前を変えて開所を週5日(月~金曜)に拡充。「子も親も両方が笑顔になる保育で子育て世代を応援します」

「きめ細やかな保育を」と岡本さん

「断らない」がモットー

浅川信州造園土木4代 浅川久美子さん

 1858年創業の「浅川信州造園土木」4代目社長の浅川久美子さん=刈谷市宝町=は、造園専門だった老舗の看板を守りつつ、企業や道路の景観管理やエクステリアなど新規参入
を図り事業拡大。SDGs活動にも力を入れ、中部経済新聞による今年度の「東海地方の優秀な女性経営者」に選ばれました。


 夫の死去で28年前、38歳の時に4代目社長に就任。造園知識もゼロからのスタートでしたが、「幼い子どもが独り立ちするまでは」と弱音を吐かず、造園施工や土木施工管理などに関する数々の資格を取得。「10年たって、やっと自分の意見が言えるようになった」。「どんな仕事も『断らない』がモットー。私を支えてくれる職人たちの腕を生かし、地域の皆さまに喜んでいただける仕事をしていきたい」

「周りの皆さんに感謝」と浅川さん

御朱印で神社にぎわい

小垣江神明神社初の女性氏子総代 山田貴久子さん

 「よくお参りくださいました」
 掃き清められた境内で、参拝者に声をかける山田貴久子さん=刈谷市小垣江町=は、1400年以上の歴史がある小垣江神明神社初の女性氏子総代。2020年着任。2年の任期を終えた今年4月からは授与所係として神社に携わっています。


 昨年、宮司と協力して御朱印の授与を始めました。山田さんが企画から墨書きまで手がける御朱印は、配色の美しさが人気で、毎月200人以上の“収集家”が全国から訪れます。


 同神社の氏子総代は総勢19人。山田さんは「地元で働き、顔見知りも多い。皆さんの役に立ちたい」と男性総代に加わり、祭事や神社保持に務め、境内に咲く桜のライトアップや豆まき行事など地域に向けた取り組みにも力を入れて、多くの人でにぎわう神社を目指してきました。 


 山田さんの活躍を受けて、現在7人の女性が神社に携わるように。「私にとって神社は人とのご縁がつながる場所。これからも丁寧にお仕えしていきたい

御朱印の墨書きをする山田さん

毅然なジャッジと心遣い 髙木祐梨さん 

JFA公認の3級審判員

 髙木祐梨さんは、日本サッカー協会(JFA)公認の3級審判員。県内では数少ない女性審判員の一人として、愛知県協会主催の公式戦などで活躍しています。


 主審を務める試合では、エキサイトする選手の抗議にも毅然とジャッジを下す。一方では選手に笑顔で声をかけ、コミュニケーションを取りながらピッチを走り回ります。「選手と良い関係を築き、試合の流れをつかむのがうまい」と審判仲間が厚い信頼を寄せます。


 知人に誘われ21歳の時、AS刈谷(東海社会人サッカーリーグ2部)のマネジャーに。選手経験はありませんが、自分もピッチに立ちたいと33歳で審判資格を取得しました。週2日の走り込みで体力づくり、週末の試合で審判経験を重ねて、ワンランク上の2級取得を目指しています。


 2児の母で、2年前から看護学校に通う髙木さん。「専門知識を身に着けて、サッカーをはじめ、日々の生活で支えてくださる人たちに恩返ししたい」

試合で主審を務める髙木さん

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