11、12日に知立オリジナル文楽上演
パティオ池鯉鮒で「おさき玉城 恋の八橋」上の巻をお披露目
3年かけて全3幕を文楽で公演する知立の山車文楽・新作プロジェクト「おさき玉城 恋の八橋」の最後の段が完成し、3月11、12の両日、パティオ池鯉鮒でお披露目されます。
作品は、無量壽寺(八橋町)に現存する琉球古楽器「長線」から着想を得て生まれた知立と沖縄を結ぶ恋物語。今回は、上の巻「琉球国使節の段」が上演されます。
舞台は沖縄で、長線を弾く楽童子として江戸へ旅立つ息子・玉城恩五良を送り出す母カマドとの場面。カマドの語りを務める原作者で知立市義太夫会の板倉ミチ会長(91)は、「3年かけて皆さんと一緒に作り上げられ、うれしい。豊松清十郎さんが演じるカマドの動きに合わせられるようしっかり稽古を積みたい」と熱意を込めます。
作・演出は劇作家・演出家の木村繁さん。出演は知立山車文楽保存会と長年指導する人形浄瑠璃文楽座の豊松清十郎さん、知立市義太夫会。義太夫節作曲・指導は同文楽座の野澤勝平さんです。
2部構成で、1部は劇団前進座の小林祥子さんが番外編「或る楽童子の母の手紙」を一人語りします。
同作品は、オリジナルの演目として市制施行50周年と同館開館20周年を記念して制作。2020年度に下の巻「琉球国長線渡来の段」、21年度に中の巻「池鯉鮒の宿対面の段」が文楽化されました。
11日は午後5時、12日は同2時開演。料金は一般2500円、18歳以下500円。問い合わせは同館へ。
知立くらしのニュース2023.02.24掲載