自身の経験活かして 父子ひとり親家庭を応援
愛知県刈谷市の関真介さん
32歳で妻と死別、男手一つで息子を育てた関真介さん(64)=愛知県刈谷市=が、自身の経験を生かし、同じ立場の人を支援しようと立ち上げた「父子ひとり親家庭を応援する会」。2024年8月で1周年を迎えます。
妻と、誕生間近だった第2子を同時に失い、1歳11カ月の長男との生活を始めた関さんは、「職場の理解もあり、仕事と育児を必死にこなした。妻子の死を悲しむ間もなかった」と振り返り、通園バッグに名札を縫い付けたり、高校生の時は毎朝弁当を作ったり。「頑張らなくては、俺が我慢すればと力みっぱなしで、本当の気持ちは心に閉じ込めた。吐露できる場所も無くて孤独だった」と明かします。
長男の自立と自身の退職を機に、「ひとり親家庭の父親が本音を言い合える場所になれば」と、同会を発足。「仕事との両立」「経済的な問題」「妻側の親族との関係」など、相談者からこぼれる悩みに関さんは、経験をもとに語り、行政の支援制度も紹介しています。
「母子家庭と比べ、父子家庭は大丈夫と思われがちですが、見えにくい課題を抱えて、声すら上げられない人も多いはず。当事者として力になりたい」と呼びかけています。
問い合わせは関さん☎090・1786・1362