刈谷の万燈西宮神社へ奉納

つなぐご縁にえびす顔

【西宮神社の宮司(左から2人目)に、
完成した万燈の説明をする刈谷万燈保存会の会員ら】

 愛知県指定の無形民俗文化財「刈谷の万燈祭」で、若衆らが担ぐ〝万燈”を、開門神事の「福男」で知られる兵庫県の西宮神社へ奉納。司町の万燈保存蔵で6日、刈谷万燈保存会の内田英治会長から西宮神宮の吉井良昭宮司へ引き渡されました。
 奉納された万燈は、商売繁盛や水運の安全を守る神「恵比須天」をかたどったもの。高さ約260㌢、幅約170㌢、重さ約25㌔の「中万燈」サイズで、鯛を釣り上げ笑顔を見せる姿が、竹と和紙で生き生きと表現されています。
 西宮神社が市原稲荷神社(同市司町)を通じて、同保存会に打診し、地域住民による広小路燈友会が、5月から3カ月かけて制作。7月28日、同祭の風習に倣って、銀座の秋葉社神前で披露されました。

 制作に携わった鈴木康伸さんは「張り切ってやらせてもらいました。今回は、顔の部分にも竹組みを施しました。福々しい表情を作り出せて、満足しています」とにっこり。内田会長は「万燈がつなぐ縁が、刈谷から全国、世界へと広がれば」と願いを口にしました。


 西宮神社で「こんなに大きな〝恵比須様〟を飾るのは初めて」という吉井宮司は、「参拝に訪れる方に、喜んでもらえるでしょう」と期待を寄せています。
 「恵比須天の万燈」は、西宮神社境内の献酒樽が並ぶ飾樽舎隣に展示されています。

【西宮神社に飾られた刈谷の万燈】

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