自由なスタイルでクラシック

夢いっぱいの特等席

障がいのある人たちにクラシック音楽を楽しんでほしいと、名古屋フィルハーモニー交響楽団(名フィル)による福祉コンサート「夢いっぱいの特等席」が10月16日、総合文化センター大ホールで開かれました。

【名フィルが演奏する「ラジオ体操第一」で体を動かす参加者たち】

刈谷市内のトヨタグループ8社の協力で21回目の開催。会場は車いすやストレッチャーでも快適に過ごせる環境が整えられ、演奏中も出入り自由。近郊8市町から33団体約900人が観賞に訪れました。
 歌劇「カルメン」組曲の「闘牛士」(ビゼー)の軽快な音楽で幕が開けると、会場は一気に大盛り上がり。聴衆たちは体を揺らし、両腕を伸ばしてリズムに乗ったり、声を上げて笑顔を浮かべたりと、思い思いのスタイルで演奏を楽しんでいました。  

 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(モーツァルト)や「眠れる森の美女」(チャイコフスキー)など、クラシックの名曲の他、指揮者の川瀬賢太郎さんによる楽器の解説やオーケストラに合わせた「ラジオ体操」も。
 母親と来場した竹村脩馬さんは「楽しかった」とにこにこ顔。出演した女性バイオリニストは「会場の皆さんの素直な反応に、音楽でつながったと実感。音楽の原点を見直すことができました」と笑みを浮かべました。

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