刈谷に恩返しの贈り物 「カルテット」藤田篤さん

 愛知県刈谷市高倉町にある木のおもちゃと絵本の店「カルテット」のオーナー藤田篤さんが、市内36カ所の幼児園や保育園などにドイツ製の三輪車「ヴッチ」を1台ずつ寄贈しました。
 良質な絵本やおもちゃを搬入するなど、30年以上にわたり市内各園に携わってきたカルテットから〝恩返しの贈り物〟。「子どもたちの成長の一助になれば」という温かな願いが込められています。
 ヴッチはペダルがなく、子どもが足で地面を蹴って進むことで、遊びながら自然に脚力やバランス感覚が養われるのが特徴。藤田さんは「良いおもちゃとは、子どもが無意識に正しい使い方を理解して、遊びに没頭できるもの。楽しんで」と話します。


 大学で発達心理学を学んだ藤田さんは、20年前にカルテットを開店。日本知育玩具協会の代表理事として全国で講演も行い、保育環境や玩具の選び方についてのアドバイスをしています。
 「人は、生まれながらにして五感(味覚・聴覚・臭覚・視覚・触覚)を持っているから、いくらバーチャルな世界が身近になっても、その感覚を使いたくなるはず」と藤田さん。「成長期こそ、五感に触れるリアルな体験をたっぷりと。そして長く遊べる『本物』のおもちゃと出合ってほしい」と語ります。

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