おめでたい星 -4-
冬の夜空には全天で1番明るい星、おおいぬ座のシリウスがあります。そして2番目に明るい星も見えているのですが、これがめったに目にすることができません。カノープスです。
明るい星なのになぜ? それは南の空、地上すれすれに昇るとすぐに沈んでしまい、しかも昼間の太陽より夕日が暗く見えるように、カノープスも本来の明るさには見えません。
そんな星ですからいろいろな逸話があります。中国では「南極老人星」と呼ばれ、見た人は長生きをする「おめでたい星」といわれています。
1月上旬なら夜11時ごろ、南の空が開けた場所で探してみてください。町明かりもあるので双眼鏡を使えば確実ですが、肉眼で見つけた方が長寿の〝ご利益〟はあるかもしれません。
絵・文/安城天文同好会
(2018年1月3日掲載)