「日本の皆さんのために」

中国からマスク1100枚 刈谷市桜町「香樂」料理長の呉さん

【マスクを見せる呉さん(左)と杉浦社長】

 桜町の中国料理「香樂本店」で料理長を務める中国江蘇省揚州出身の呉衛東さん=相生町=が、「新型コロナウイルスでマスクが品薄になっている日本の皆さんのためになれたら」と、母国に住む兄弟から1100枚の使い捨てマスクを送ってもらい、5月18日に市社会福祉協議会に寄付しました。

 マスクは1000枚が一般用、100枚が医療用。「当初は4月に届く予定でした。中国でもマスクは品薄だけど、これだけの数を確保してくれた兄弟に感謝」と呉さん。兄弟からはLINEで日中友好を意味する短い言葉が送られてきたそうです。

 52歳の呉さんは来日25年。祖国に妻や子どもを残し、長年、同店でコックとして働いています。「日本は第二のふるさと。大変なときだからこそ、何か力になりたかった」と笑顔を見せます。

 「日中は国家レベルでは課題も抱えているけど、民間レベルではとても仲がいい。日本人は本当に優しい人ばかり」と話し、同店の杉浦幸夫社長は「役に立ちたいという彼の気持ちがありがたい」と目を細めていました。

 寄贈したマスクは市内の医療・福祉施設などで使用されます。

(刈谷ホームニュース 6月12日 掲載)

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