知立の歴史ぶらり探訪・翁のいざない
第7話(前編) 左馬の茶碗物語
2002年1月10日、シャルル・ド・ゴール空港(パリ)。帰国便への搭乗待合室で、同じツアー参加者から思わぬ質問を受けたのです。
「左馬の茶碗を購入するために知立へ行ったことがありますが、今でも販売をしているのでしょうか?」。質問されてびっくり、「何でしょうか、左馬の茶碗とは?」と聞き返したところ、パリの空の下で、延々と知立の歴史講義を受ける羽目に。
帰国して数年後。ふと思い出して、左馬の茶碗について周囲の方々に尋ねても、不思議なことにご存知ないのです。途方に暮れていたとき、豊田市民から「両親が知立で購入した左馬の茶碗で食事をしていた」と言う情報が飛び込んで来ました。
勇気百倍、弘法さんの縁日で調べたところ、縁起物として知る人ぞ知る左馬の茶碗を発見! 直ちに購入したことはいうまでもありません。知立発、パリ経由の耳寄りな話。面白くなってきましたね。
(坂之上九門)
(知立くらしのニュース 2012.4.21 掲載)