語りの会で南吉の世界へ

知立文化芸術新人賞のサヤ佳さん
12月13日パティオ 知立の演劇フェスティバルに出演

【受賞記念誌を手にするサヤ佳さん】

 平成30年度に知立文化芸術新人賞、翌年に豊田文化新人賞を受けた「語人(すとーりーてらー)サヤ佳」さんこと小林佐椰伽さん(31)=豊田市=が11月上旬、アトリエ柿本(同市柿本町)で「語りの会」を開きます。パティオ池鯉鮒で12月13日に開催の「演劇フェスティバル」にも出演します。
 軽度の知的障害があるサヤ佳さんが、語人として活動を始めたのは中学生の頃。小学生の時に障害児学級の先生から朗読を褒められ、音読が好きになり〝得意技〟に。今は、物語や命の大切さを伝える語り部として県内外で活動しています。
 知立では平成17年から毎年、同フェスティバルに参加。「舞台度胸が付き、舞台の作り方の勉強になります」
 市民活動団体「ゆめぱレット」の代表も務め、仲間とともに特技を生かして活動。今以上に社会貢献ができるよう法人化を目指し、「今度は宣伝大使になるんです」と笑顔。
 母希依子さんも多方面でサポート。喜びなどの感情も記憶から消えてしまうサヤ佳さんの記録になればと、節目ごとに冊子を作っています。
 物語に気持ちを吹き込み、「一人で何役にもなれるのが楽しい」と明るく話しますが、覚えた内容を忘れてしまうサヤ佳さんには、人一倍の努力が必要。語りの会では新美南吉の『ランプの夜』『らっぱ』などを披露します。
 日時は11月7、8、10、13日、午後2時から。定員各6人。入場料は1000円。要予約。

知立くらしのニュース2020.10.23掲載

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